マツダCX-5大成功は諸刃の剣(もろはのつるぎ)?
- マツダCX-5大成功
- 単独事業としての成功の程(数値的貢献)は調べていないが、何も無かったマツダに何かを有らしめた成果は大きい。
- マツダの新しいトレンドの起点になった。営業力で無く、商品力でもビジネスが出来るようになった。
人馬一体とか、魂動デザインとか、外観デザインに注力するのはいいが、いつまで続けるのか。BMWは新旧モデルどれも同じに見えるが実際はデザインもリファインを繰り返している。彼らはデザインを変えたことを主張しない。完成された車を売っているからだ。
マツダは新型CX-5で既に完成している(筈の)デザインや色を又も触っている。さりげなく変更を加えれば十分で変更を強調すれば逆に自らをスポイルするのではないか。第1世代から1.5世代でフロントグリルを変更。第2世代でまた変更。やればやるほど古い車を増やすことになる。長く乗ってもらうクルマ作りに逆行している。頻繁な変更は既にユーザーになっている人を他社に追い出すだけ。直ぐに草臥れるデザインならおちおちできない。再生マツダがまだ古い手法にとらわれていたかと思うと残念だ。フロントグリルは顔。それをころころ変えるなんて正気の沙汰か。(デザイン担当は得意げにテレビに出ていたが、能書きを垂れる資格もないのでは?)
外観デザインより緊急度の高い課題がごろごろ転がっているだろうに、そこから何も生みだせなかったからまたもデザインなのかと疑ってしまう。
Gベクタリングなんか、率直言えばどうでもいい。ディーゼルの静音化ギミックも同様。スポットライトを当てる対象ではないでしょう。間違えてはいけないのは、やっていることは100%正しい。素晴らしい。しかし、セールストークに使うものではない。縁の下の力持ち。マツダ車の良さの根拠の一つになっていれば十分ではないか。
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このような末節の話は、何かの一端を示すものとして。次の時代を見据えた方向感が出ていないこと。技術が内向き。内向きだとできることは出来るというだけの世界になりかねない。車のIT化が要請するのはむしろ技術の外向き化~オープン化だろう。CX-5構想時に色々試行錯誤していたことが、何時の間にか消えてしまったような気がする。CX-5の成功はそれらを忘れさせてしまっていないか。
時代は進んでIT化要求は切迫している。ITと一体のHMI設計はいくら試行錯誤を重ねても足りない筈だ。その成果のフィードバックがどの程度あるのか。何も見えてこない。
新型モデルの試乗にでもいくかな?
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