マツダはトヨタグループに入ったのか?
- 包括的提携の中身は興味深いがあまりはっきりしない。噂はいくつも飛び交っている。
- スバルと同じようなポジションが設定されるかもしれない。運が良ければブランドの一つにやがて落ち着いていくだろう。
- トヨタの文化が入ってきたら一番変わるのは営業現場だろう。不祥事、顧客信頼離反は最も嫌うものだ。まだ先の話と思っていても、その大事な時になって過去の不手際を指摘されてしまう。逆も真。適切な対応をしたものは指導者としてグループ全体で重宝される。改善活動を本気でやっている会社だから当然だろう。
- しかし、悪い見方をすると、トヨタは人は欲しがるが、物は欲しがらないかもしれない。荷物(リスク)を抱え込むことのないソフトランディングシナリオ。マツダの今の技術で将来も有望なものは何か見極めをやっている。
- 一方で、マツダはトヨタに頭を押さえられるリスクの評価。主体性のある事業展開の可能性。自ら長期シナリオが描けるか。開発、製造、販売の協業の中でマツダブランドの本質を再確認しているだろうか。
http://mainichi.jp/articles/20170207/k00/00m/020/053000c
トヨタ・スズキ
覚書締結…業務提携 自動車大手3陣営に
毎日新聞2017年2月6日 21時10分(最終更新 2月6日 22時50分)
国内自動車大手は3グループに
トヨタ自動車とスズキは6日、業務提携の具体化に向けた覚書を締結したと発表した。ITや環境技術など幅広い分野で提携することで合意しており、将来的な資本提携も視野に入れる。国内の自動車メーカーは3陣営に集約され、自動運転など次世代技術の開発などで、IT企業も巻き込んだ国際的な競争に勝ち抜けるかが問われる。
両社は2016年10月に業務提携の検討入りを表明。この日締結した覚書では、環境、安全、情報の3分野の技術などで、提携に向けた具体的な検討に入ることで合意したとしている。
トヨタはすでに富士重工業やいすゞ自動車と資本提携関係にあり、16年にはダイハツ工業を完全子会社化。マツダとも包括的な業務提携を結んでいる。さらにスズキと提携することで国内は、トヨタ▽16年に三菱自動車を実質的な傘下におさめた日産自動車▽ホンダ--の3陣営に集約される。
世界販売台数が年間300万台弱と中堅メーカーのスズキの研究開発費は年間1300億円程度と、1兆円超をつぎ込むトヨタなどとの差は大きい。スズキの原山保人副会長は6日の決算発表の席上で、「加速する先進技術開発で、われわれの経営資源では遅れを感じざるを得ない」との認識を表明。提携によって、次世代エコカーや自動運転技術の開発でトヨタの支援を受ける方針だ。
次世代技術の開発を巡っては、米グーグルなどIT各社も参入し、世界的な競争が激化している。カギを握るのが、安全基準や商品の規格などを巡る世界標準だ。自社の技術が世界標準に採用されれば、競争で優位に立つことができる。
このためトヨタは、スズキなどとの提携関係を広げることで、業界の主導権を握る狙いがある。トヨタの早川茂専務役員は同日、「業界の仲間づくりが従来以上に必要だ」と述べた。
トヨタとスズキは資本提携も視野に入れるが、トヨタ傘下のダイハツとスズキを合計した国内の軽自動車シェアは6割に達する。独占禁止法に抵触する恐れも指摘されており、両社は慎重に検討を進めるとみられる。【宮島寛】
【キーワード】トヨタの米国事業
トヨタ自動車は1957年、米国で販売会社を設立し、58年から乗用車「クラウン」の輸出をスタート。その後、「コロナ」や「カローラ」なども投入し、米市場での販売体制を拡充してきた。日本車の輸出攻勢で日米貿易摩擦が深刻化したことを受け、84年に米ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場「NUMMI(ヌーミー)」(現在は生産終了)を設け、米国での生産を開始した。
88年にはケンタッキー州でトヨタ単独の工場を設立するなど、現地生産を徐々に拡大。2016年は米国にある四つの車両組み立て工場で138万台を生産し、米国で販売した車(245万台)の過半数を占めた。日本からは同年、66万台を輸出した。
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