ロータリーエンジンはマツダ飛翔の象徴か単なる負の遺産か?
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- マツダファンの多くは、特に古くからのマツダファンはロータリーエンジンへの畏敬の念も持っているだろう。高回転ハイパワーの魅力を極限まで示してくれた夢のエンジン。モータースポーツの一つの形を体現させたとも言える。
- しかし、今は再評価すべき時代だろう。素人目には例えば、ダウンサイジングターボ+多段ATとロータリーを組み合わせて究極のエコマシンにできないかとか。レシプロのアプローチより有利になるかもしれない。エコの切り口で点火制御を考えると別のものが出来ないかとか。
- これからはインテリジェントとエコに支えられたスマートビークルの時代と捉えるべき。基本認識を間違えるとRXは只の負の遺産になりかねない。
- マツダは優れたエンジニアが多いのだろう。ロータリー、ディーゼル、レシプロ。どれも一級品だ。しかし、クルマと言う商品はもっと総合的な技術の結晶体だから、間口の広さが返って商品開発を窮屈にしているかも知れない。もしくは、水辺分業のノウハウを高める必要がある。今のような一点豪華主義では将来展望は厳しいかもしれない。
http://www.asahi.com/articles/ASK157DS3K15PITB00R.html
マツダのお家芸、復活なるか 環境規制への対応カギ
神沢和敬
2017年1月25日11時17分
マツダが公開した試作車「RX―VISION(ビジョン)」=2015年10月、東京都江東区、北林慎也撮影
世界で初めて、マツダが量産に成功したロータリーエンジン(RE)を搭載した「コスモスポーツ」が生まれてから、5月30日でちょうど50年になる。記念日が近づくにつれ、「復活」への期待が再燃するのは必至。ファンを喜ばせるサプライズは、あるのか――。
「RX―8」の生産終了から3年余り。2015年秋、マツダは東京モーターショーでREを搭載した流麗なコンセプトカー(試作車)「RX―VISION(ビジョン)」を発表した。
この直前には「復活」のうわさも飛び交ったため落胆するファンもいるなか、会場で藤原清志専務(当時常務)は「(RE復活は)私がやり残している大きなピースの一つ。会社を辞める前に実現したい。そして引退後、これに乗りたい」と発言。また16年9月のイベントに登場した際は、「すでに貯金は始めています」と語り、市販をにおわせて会場を沸かせた。
浮かんでは消えを繰り返してきた復活説。このRX―VISION登場で事実上決まったと見る向きもあるが、マツダは公式発言では現在も50人体制で開発を進めていると説明するにとどまり、市販については沈黙を貫いてきた。
RE搭載のスポーツカーをフラッグシップとしたい「待望論」と、採算性を考慮する「慎重論」がせめぎ合っているとみられる。採算性の面で踏ん切りをつけられない理由の一つが、徐々に強まる環境規制だ。
これまでのREが排出するガスには、一酸化炭素や炭化水素が多く含まれており、RX―8もその前の「RX―7」も、規制に対応できなくなったのが生産終了のきっかけだった。加えて、RX―8は国内での安全規制が強化され姿を消した。
小飼雅道社長も「1車種出してまた新たな規制に適合できず、5、6年たって生産終了ということにはしたくない」と取材に答えている。またハイブリッド車などのエコカーに比べると燃費は劣っており、こうした点をクリアできるかどうかもカギになりそうだ。
マツダに関する複数の著作があるジャーナリストの宮本喜一さん(68)はREについて、「逆境にある。でも出来ないことを成し遂げてきたマツダの歴史の象徴がロータリー。精神的な支えでもある。唯一ロータリーを持つメーカーとしての知見、技術はほかのエンジンも発達させている。大事な財産だし、必ず出してくると思っている」と語る。
東京モーターショーが今秋、開催される。そこで何が飛び出すか。ファンと自動車業界は注視している。(神沢和敬)
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- マツダはデザインに走り過ぎている印象が強い。何かのために時間稼ぎをしているのだろうか。 デザインを弄り過ぎると逆効果のこともある。長期的視点に立てばデザインやカラーリングを弄っている余裕はない筈だ。AI-CLOUD-IoTの中にマツコネが位置づくビジョンが示されてしかるべきだ。