マツダ地獄とは何か?マツダ地獄は無くなったか?
珍しく「マツダ地獄」を正面から扱った記事が流れてきた。マツダ地獄とはマツダ車の下取り価格はマツダディーラーが高くは他社では低くなるためマツダ車に乗り続けることになるというもの。これはどのメーカーの車もリピート顧客率を増やすために同じような傾向になるのだが、他社はマツダ車の下取りを想定以上に低く見積もる。下取り査定額のギャップが極端なため結局マツダユーザーはマツダ車を乗り続けるしかないという悲惨な状況に追い込まれることを言う。地獄でも何でもない。
国沢光宏氏の記事はマツダ復活の契機になったCX-5で検証した結果マツダ地獄は昔話で無く今も続いているというものだ。 マツダ車が欲しいなら中古車を狙えというのも理屈に合っている。
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久し振りにマツダユーザーになった今でこそ理解できるマツダ地獄の姿がある。思いつくままではあるがここはマツダのために率直に言うべきだろう。
- インテリア品質。直ぐにくたびれる印象。細部がデザインできていない印象も残る。
- 交換できないマツダコネクト。恐らくアップデートも限定的だろう。完全に外付けのカーナビを付けても追いつかない。始末の悪い中古車にならないかな。
- 目まぐるしいデザイン変更。必要以上に顔を弄っているから無理やり陳腐化を急いでいる様にしか見えない。
- ディーゼルの長期信頼性。エンジンとフィルターのクリーニング基準が示されていないと中古車は買い難い。
- 商品性の劣化要素をマツダ自身が作り出している。マツダで無ければ手に負えない瑕疵を用意しているようなものだ。他社ディーラーは扱いにくいと思えば手を出さない。下取りを下げる。当然のことだ。
- マツダ地獄の原因は経営姿勢そのものにあるのではないか。
- 先日はディーラーの品質を問うアンケート調査が行われたが、若干の例外を除いてディーラーの人は良く頑張っている。問題は本件レビューの発端となったお客様相談センター(小西氏からはその後一切の連絡がない)の不適切対応を含む本社側のイージーな姿勢にもある。本社機構は経営陣の意思を具現化しているので経営者の意識改革はまだまだ不十分だ。
- 発想を一つ変えればマツダ天国に出来る。そういうクルマ作りをして欲しい。そういうサポート体制を実現して欲しい。
- 数年後は自分でマツダ地獄(マツダ天国)を体験
- あと何年かしたら切り替えのタイミングが来るだろう。その時には自分で味わう地獄か天国が待っていることになる。少子化と若者のクルマ離れで国内マーケットは厳しい時代に出される答えはどんなものか興味が尽きない。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kunisawamitsuhiro/20180216-00081688/
マツダ地獄は無くなったか?
国沢光宏 | 自動車評論家
2/16(金) 12:35
最近マツダの経営陣が「マツダ地獄は無くなった」とコメントするようになってきた。果たして本当にマツダ地獄は無くなったのか。その前に「マツダ地獄」を説明しておく。昔のマツダ車は中古車市場での人気が無く、マツダ以外のクルマに乗り換えようとして他メーカーのディーラーや、中古車買い取り業者で査定して貰うと驚くほど安い価格しかつかない。
ガッカリしてマツダのディーラーに行くと他より圧倒的に良い査定になるため、次もマツダを買うしか無くなる。そんなことから1度マツダ車を買ってしまうとマツダから抜けられなくなるというアリ地獄のような状況のことを「マツダ地獄」と称した。一般的に「地獄」というと悪いイメージしかないけれど、性能や安全性、デザインの悪さを示しているようなものではない。
クルマ好きからすれば魅力的なマツダ車に出会った際「欲しいけれど買ったらマツダから抜けられなくなる。どうしよう?」みたいな軽いネタのようなもの。だからこそマツダの経営陣も「マツダ地獄」という文言を気軽に使っているのだと思う。文頭に戻る。果たしてマツダ車の中古車市場に於ける人気は向上したのだろうか。直近の状況を調べてみた。
新しい世代のマツダ車は先代のCX-5から始まった。そこで昨年3年目の車検を迎えた2014年モデルの中古車相場を調べてみたら、意外なことに思ったよりずっと安い! 中古車の流通台数が多いディーゼルエンジン車『XD』のナビ+セーフティクルーズパッケージ付き車で150万円程度。新車価格は280万円程度だったため、130万円の値下がりということになる。
一方、同じ年式のSUVであるトヨタ・ハリアーだとどうか? 前出『XD+セーフティパッケージ』と新車価格同等の『エレガンス』というグレードの中古車相場を見たら、220万円程度から。驚くことにCX-5より70万円も高い! 中古車相場の差額はイコール下取り査定の差でもある。同じ年式&同じ価格のクルマを買ったら、CX-5はハリアーより70万円も安いということ。
興味深いことにCX-5をマツダのディーラーで査定すると、一般的な金額より良くなる。ここまで読んで「昔と変わっていないのではないか?」と思うかもしれない。その通りで、一番人気のあるCX-5でも中古車相場は低目のまま推移。アテンザのようなセダンや、アクセラのような地味な乗用車になると一段と厳しくなると考えていい。やはりマツダ車の下取りは安いままだ。
逆に中古車を考えているなら新車に対する値下がりが大きいため割安だと思う。もしマツダ車を考えているなら、中古車か登録したばかりの「新車のような中古車」など狙い目かもしれない。
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国沢光宏 自動車評論家
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
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KUNISAWA.NET
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